市川市 あかつき堂鍼灸院HOME > パーキンソン病の方へ
パーキンソン病の方へ
はじめに ― パーキンソン病の現状
現在までに再生医療、薬物療法などパーキンソン病研究は日々進みつつありますが東洋医学、西洋医学ともに未だ完治できる治療法は確立していません。
残念ながら10年20年と長期になればなるほど、病状が次第に進行していくのが現状といえます。
パーキンソン病に対する鍼灸治療
しかし鍼灸治療を受けることで、患者さんによっては発症して何年も経過しているにも関わらず、パーキンソン病の主な症状である
- 歩き出しに足がすくむ、足が上手く運べずに転んでしまう、方向転換が困難
- 杖などの補助器具がないと歩けない
- 手足が振るえる
- 筋肉のこわばる、動かしにくい、歩行や動作が遅い
- 便秘、多尿、夜間尿
- うつ、幻覚
などの症状に効果があることがが明らかになりつつあります。
我が国での鍼灸の位置づけ
意外に思われるかもしれませんが、鍼灸では中国では中医学、韓国では韓医学として、当たり前のように、病院内で鍼灸治療が行われています。たとえば韓国では脳こうそく後遺症に対し鍼灸治療が取り入れられることはごく当たり前のことなのです。
しかし我が国では鍼灸治療といえば肩こり、腰痛くらいに効くのだろう、というのが一般的な認識といえます。残念なことに鍼灸治療の本当の価値を患者さんはもちろん、医師ですらあまり知らないのです。
そういう意味で日本ではいまだ、西洋医学こそ唯一の医学であるという意識が明治以来「治療する側、される側」ともに根強くあるといえそうです。
※諸説ありますが、なぜ諸外国と比較すると日本の鍼灸がこのように特殊な立場に立たされたかといえば、明治初期以降の急速な欧米化政策により西洋医学(オランダ医学)の流入、発展があった一方、鍼灸医学(東洋医学)は「時代遅れ」というレッテルを張られ、衰退していった歴史があるからです。
鎌ケ谷総合病院のパーキンソン病研究
そうした背景にあって、当院も参加していた鎌ケ谷総合病院神経難病医療センターで行われた「パーキンソン病に対する鍼灸治療の有効性に関する研究」はパーキンソン病患者さんにとって非常に有意義な結果を得ることができました。
・血中ドパミン濃度の変化
・歩行機能の改善度に関する動画撮影
・歩行タイムの計測(3mUAG、2min walk)
・日常の生活の改善度をマークシート式のアンケートで評価(BECKⅡ改訂版、UPDRS、MMSE、PDQ-39 HY)
?
上記すべての項目に関して改善される結果が得られたのです。
(→詳しくは千葉鍼灸学会のHP参照のこと)
我が国でもようやく鍼灸の価値が再び見直されつつあります。研究が今後さらに進めば、多くのパーキンソン病で苦しんでいる患者さんはもちろん様々な病に苦しむ方にとって、新たな治療の選択肢として広がっていくでしょう。
パーキンソン病を改善するために必要なこと
鍼灸治療をしていっても、年単位の長期的な目で見れば、症状はどうしても進んでいくと言わざるを得ません。しかし症状をできるだけ今の状態を維持する、もしくは改善してゆく例は研究を通して明らかになりつつあり、当院も多くそういった症例を経験してきました。
パーキンソン病に関わらず、良くなる人とそうでない人、その差は何だろうと常々考えるのですが、一つ確実にいえることは、回復していく方は「できることなら何もしたくない」「自分はこのまま悪くなっていくだろう」などとは決して悲観的なことを考えていないということです。
つまり回復していく方は例外なく、「回復したら行きたいところに行く!」「早く元気になろう!」というように非常に前向きに物事を考えているのです。とくに難病の方にとって、このように考えることはとても難しいかもしれません。しかしご本人の健康になる、という気持ちが何より重要であり、そこに鍼灸治療が加わると大きく回復していくのは確かなことだと強く感じています。つまり、自分自身を大切にせずして健康になるということはないのです。
鍼灸をするということは自分自身の価値を高めることに他なりません。
鍼灸治療を受けたい、まずはその気持ちになっていただけたなら、健康への第一歩を確実に歩んでいるといえるでしょう。
当院の鍼灸治療の目的
それらを踏まえた上で、当院の考える現実的な鍼灸治療の目的は、パーキンソン病を患った方に対し、日常生活動作(ADL)、生活の質(QOL)を現在の状態をいかに維持していくか、つまり「いかに長い期間、今の状態を維持しながらできるだけ快適に、その生活を続けていけるか」ということです。
つまり、病気の進行を少しでも遅らせ、また、症状が悪化してきても、少しでも生活の質の低下を防ぐことを重要視しています。
そこで重要なのは、あくまでも薬物療法に鍼灸治療を並行して取り入れ、できるだけ定期的に鍼灸治療を受けることです。
病気が進行し介助が必要となってきたとしても、もしくは外出が困難になり鍼灸院に来られなくなったとしても、往診などで鍼灸を続けることが大切だと当院では考えています。
当院では往診に関して、そういった理由で来院
できない患者さんに対してのみ健康保険を用いる
ことができます。
長期的な治療が可能に
なりますので、
ぜひご活用ください。
→料金表参照
- 平日9時~19時
土曜9時~14時30分
- 日曜 祝日
- 〒272-0813
千葉県市川市中山4-8-8カノン103
- 京成本線 京成中山駅から徒歩2分
JR総武本線 下総中山駅から徒歩6分
- 047-711-1399
- 清水 暁雄