慢性腰痛に湿布はしないほうがよい理由
あかつき堂鍼灸院の清水です。
腰痛は実にありふれた症状ですが、その成り立ちは個人によって異なります。
この記事をお読みになると、以下が分かります。
- 腰痛には種類があり、腰痛だからといって腰=原因とは限らない。
- それぞれに合わせた対処が必要だが慢性化した腰痛に湿布は不適である。
実と虚
鍼灸師として鍼灸治療で体を観察してすぐ気づくのは、体表が硬く凝っているパターンの腰痛と、体表の皮膚や筋層に力がないことで腰に直に負担が来ている腰痛のケースの2つあるということです。
- 前者を「実(じつ)」
- 後者を「虚(きょ)」
大雑把にいってこの2つの体質、および病症として判断し鍼灸施術をしていくということになります。
実体質の方はシンプルに腰に関わらず、体が凝っています。
これに対し虚の体質の方は腰に関わらず、体全体の凝りがあまり見られないのが特徴です。
虚の体質の方は自覚的にも腰やそれに関連するツボなどどを押されたりしても別に痛くないと感じるケースです。
実に対してこの虚という状態のほうが不具合の状態としては治るのに時間がかかることが多い。
しかも、本人様が実だもか虚だとか判断することはまず難しいので困り物です。
まぁそれは鍼灸師の判断によるところなので実はどちらでもいいのですが^^;
腰痛にもその人の体質や背景を考慮する必要がある
大切なのは、腰痛だからといってその患部がひとつの原因かどうかはまた別の話だということです。
だから腰が痛いからといって患部に湿布を一日中、寝てる時も24時間貼り続けている方というのが割と多い印象を受けますがこれはやめたほうが賢明です。
湿布は冷やすという性質があるため使い時としては、痛めた直後に炎症が起こっている時くらいのものです。
少なくとも数ヶ月にわたって慢性化した腰痛に対して湿布を貼ったとしても気休め以上の効果が得られないでしょう。
もしかしたらあなたが1番よくお分かりのことかもしれません。
つまり湿布で患部を冷やすということはそれだけ血行不良になり得る可能性があるということです。
冷えてさらに硬くなっていってしまうかもしれないし、さらに弾力が失われていくかも知れない。
慢性化した腰痛対策に大切なのは患部を冷やさないということ。
冷えていたら手の温もりでそっと保温してみてください。
就寝時に腹巻をするのもオススメです。
まあ、冷たい飲食、クーラーの多用も気をつけましょう。
とくに最近朝晩では気候が涼しくなってきましたから寝冷えによる体の冷えにも注意が必要です。
下記の記事に慢性腰痛に対する鍼灸施術について詳細が書いてありますのでぜひご覧にください。