腰痛は腰だけでなく、全身の問題
腰は身体のかなめ
「腰」という文字は「にくづき」に「かなめ」と書きます。
つまり、腰は身体の要(かなめ)ということです。
腰の反応は東洋医学では「腎」という表現に集約されます。
「腎」といっても単に腎臓のことを指しているのではなく、東洋医学および鍼灸の観点でいえば、身体そのものの疲れ、すなわち生命力の低下「冷え」の状態を示しています。
つまり腰痛が出ているということは、単に筋肉の硬さによって引き起こされているのではなく、複雑な背景があるということになります。
腰痛を正確に把握するためには触診や自覚症状を観察する必要がある。
腰部の触診で得られる情報は次の通り。
- 志室(腎の状態をよく示しているツボ)
- 腰臀部の筋肉の緊張
- 骨(仙骨、腸骨、坐骨、尾骨、坐骨、大腿骨)
腰部の自覚的な症状は次の通り。
- 立ち上がる、座る
- 歩く、片足を上げる
- 荷物の持ち上げる
- 前屈後屈をする
この状態が次第にひどくなるとどうなるか?
- じっとしていても痛い
- 寝ていても痛い
- 足まで痛みやしびれ感が強くなる
全身を調整する鍼灸を行うことで、それらの痛みを解消することができる。
さらに背骨上のツボのライン「督脈」に灸で熱を入れることが大切です。
腰部の状態にもよりますが、画像的な問題がなく、強く痛んでいるのであれば鍼灸治療によってそれほど時間もかからず回復して行くでしょう。
一方、画像的に異変が起こっていれば当然、の施術を重ねることが重要になるでしょう。