なぜ冷えが病を引き起こすのか?東洋医学的な考え方
前回は冷えが万病のもとであることを語りました。
今回は具体的に何故冷えが病気を引き起こすかを簡単に説明したいと思います。
その理由は冷えがあらゆる不具合の原因になり得るという東洋医学に根ざした考え方だからです。
もしこちらを読めば、体調に合わせたセルフケアができるようになるでしょう。
さて、前回の記事でもお伝えしましたが、鍼灸の治療目的として「血の巡りを良くする」ことがあります。
血の巡りが悪いところに病が引き起こされるわけです。
前回の記事で以下のようにお伝えしました。
「生き物の肉体 臓器は血液によって生かされており血液の汚れや循環不良によってあらゆる病は引き起こされる」と。
では、なぜそのようになるのか。
そして、なぜ冷えが血流を悪くするのかをもう少し深掘りしてお話します。
血液とは?
血液とは何かを簡潔に説明します。
みなさんもご存じの通り、血液は体内に流れる赤い液体です。そして沢山の役目を果たしています。主なものは以下の通りです。
栄養と酸素の運搬
- 老廃物の撤去(老廃物は炎症を引き起こし、ガン等も引き起こす要因になります)
- ウイルス等と戦う(血の中にいる白血球などが戦います)
- つまり生きるための物資を送り、そこにたまったゴミ・老廃物を回収し、体内に入ってきた異物(ウイルス)等をやっつける!
そんな重要な役目を担っているのが血液なのです。
冷えは血流を滞らせる
上記のように、血液こそ体を生きさせている物そのものなのですが、体が冷えると血液の流れが悪くなってしまいます。
モノは熱を与えると膨張し柔らかくなり、冷たくなると固くなるようになっています。
水と氷もそうですね。
例えば真冬にいきなり運動をしたら体はスムーズに動くでしょうか?
おそらくほとんどの人が動かないと答えると思います。
しかし、準備運動をして体を動かして体が温まってくるとどうでしょう?
スムーズに動きませんか?
これはまさに寒いと体(と物)は固くなり、温かいと柔らかくなるということなのです。
つまり問題なのは、体は冷えると固くなること!
筋肉が固くなると中を通る血管も圧迫される上に、寒さで血管そのものも固くなる というより収縮してしまうのです。
- 血管が収縮する(縮まる)と血はその中を通りにくくなります。
- 血は栄養や酸素を運ぶ物 例えば車と物資
- 血管はそれを通す道 例えば道路
どんなに車と物資があっても、道が狭くなっていたら通れる車に限りがでてしまうのではないでしょうか?
冷える→血管収縮→血液の流れが悪くなる
結果として
- 十分な栄養や酸素が届かなくなる
- 老廃物を回収が間に合わなくなる
- ウイルス等と戦う力が落ちる
いかがでしょうか?
これって病気を引き起こしそうだと思いませんか?
冷えって恐ろしいと思いませんか?
鍼灸の役目は「道を開くこと」
車や物資、道路に血液や血管を例えましたが、鍼灸の役目はまさに道路を整備すること。血液の通る道を作ることにあります。
- 鍼で筋肉を緩め、血管への圧迫を取る
- お灸で体の局所を温め、余分な水分を取り冷えを改善する
- 等々鍼灸はまさに血液の通り道を改善し、健康に導く手法なのです。
- もちろん物資(栄養)は皆様自身に気をつけて摂取してもらう必要があります!
鍼灸師として一言
いかがですか?「何故冷えが病気を引き起こすのか?」の意味が少しは伝わったでしょうか?
改めて言います!
冷えは万病のもと!
- キンキンに冷えた飲み物を飲むなんてダメですよ~!常温水や白湯がおすすめです。
- 運動不足もダメですよ~!しっかり動いて体を温めましょう!
僕もトレーニング(テコンドー)で体を日々温めています。
今年は全日本に出場する予定のため入賞も目指して頑張っています(笑)
今回のお話は以上となります。また皆様に有益になる情報を挙げていきたいと思います。
今回もありがとうございました。