新型コロナウイルスに鍼灸の有効性はある?
東洋経済オンラインによれば新型コロナウイルスの拡大によって2月は、乳酸菌飲料が急激に売れたそうです。またデマでしたが現実にはトイレットペーパーやティッシュペーパーなどが品薄になるなど、なかなか興味深い現象が起こりました。
免疫力と乳酸菌には密接な関わりがありますが、新型コロナウイルスに直接的な効果があるかどうかという点では、科学的なデータはないでしょう。
だからといって、摂取する意味がないということにはならないはずです。なぜなら、乳酸菌によって、腸内環境を整えるという働きは免疫と関連するという科学的根拠があるからです。(そのキーワードはプロバイオティクス、シンバイオティクスなどですが今回は割愛します。)
免疫力と乳酸菌
その意味で、乳酸菌飲料を飲むということはそもそもの免疫力を整えるという点で意味・意義があると考えられます。
だからこそ、一時的にでも売上が伸びたわけです。
この考え方がそのまま、鍼灸治療にも当てはまり無いだろうか?
そんなことを考えます。
鍼灸と免疫力
鍼灸治療は、たとえば、「かぜ症候群の予防に対する鍼治療の有効性」という症例報告の中では、4年間継続的に鍼灸治療を受けている被験者215名中82.8%は、普段風邪を引きにくくなったと答えたそうです。
このように鍼灸刺激の身体に対する刺激が免疫系を賦活させる機序に関与することはわかってきています。これが示唆することは、やはり低下した免疫力は鍼灸によってある程度向上できるのではないかということです。
結論として鍼灸治療は新型コロナウイルスに直接的な効果は期待できない。しかし、普段から適切な食事、睡眠、運動を心がけちょっとした不調を鍼灸で改善して血流を良くしておく習慣をつけておくことは新型コロナウイルス云々以前に、とても大切ことだといえそうです。
高齢者と免疫力の低下
高齢者の感染、重症化はこれを裏付けているのではないか、私はそう考えています。
つまり、高齢になるにつれてどうしても免疫系は低下していきます。東洋的には精気の虚、冷え、自己治癒力の低下などと言い換えられますが、かぜのウイルスに対する抵抗力がそもそも低下していってしまうことが、背景にあると。
当たり前といえば至極当たり前のことですが、それでもなお、大切なことです。どうぞ新型コロナウイルスおよび感染症へ注意してお体をご自愛いただければと存じます。
あかつき堂鍼灸院では以下を徹底しております。
- 1日に4回10分以上の十分な換気
- 一つ一つ滅菌パックされた使い捨ての鍼の使用
- 一回使い捨てシーツの使用
- 施術前後の手指の洗浄・アルコール消毒の徹底
- 筆記用具・ドアノブスリッパ等の適時アルコール消毒適宜トイレ周りのアルコール消毒
どうぞご安心しご来院ください。