北野武作品と鍼灸治療

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こんにちは!市川市、あかつき堂鍼灸院の清水です。

昨年公開された北野武の最新作「首」をご覧になりましたか?

北野作品には珍しく配信されていますので、ぜひチェックしてみてください。

さて、私が初めて北野作品に触れたのは高校時代でした。

当時、レンタルビデオ店のレンタル落ちを購入した監督第4作品目の「ソナチネ」です。

見るタイミング

ジャケット裏の映画のワンシーンがなんだか恐ろしくて、「これは見たらやばそうな映画だな、、、」と無条件で思い物理的に手に触れただけでその時は鑑賞まで至りませんでした。

それから20数年後(一昨年)ようやくソナチネを観る機会が訪れました。各シーンどこを切り取っても繊細な表現と映像美で、大げさにいえば映画の一部に自分が取り込まれたかのような錯覚すら覚えました、鑑賞後1週間ほど引きずるくらいには。

やっぱり高校時代に感じたあの予感はある種的中していたのです。

同時にそれまで持っていた芸人ビートたけしとしてのイメージが根底から覆された瞬間でもあります。当時持っていたイメージはスーパージョッキー、世界まる見え、万物創世記、元気が出るテレビ、平成教育委員会などのそれだったので。

あ、ツービート世代ではないのでそこは知りません。

ことごとく説明が省かれた各シーンとその絶妙な「間」。

そこにこそ何かを感じ取ってしまう。

漫才師ならではの「間」

これはたぶん各シーンの説明を極力排除したからこそ見て私自身が勝手に何かを考え解釈してしまうからだと思います。

なのでこの映画は「面白しろいかどうか」ではなく「分かるか、分からないか」というアートに近い作品だと思います。

感覚的に撮った映画かも知れませんがとてつもない作品でした。

いつ出会うか

そう。

人生のいつの時点でそれに触れる機会があるのか、って割と大事ですよね。

タイミングが少しでも違えばその人の人生にとって別の意味を持つかも知れないし、ないまま素通りして行くかもしれない。

私は今でこそ鍼灸治療を日々当たり前のようにしていますが、鍼灸治療は大学卒業してから専門学校に入るまで鍼灸(しんきゅう)の読み方も知らなかったし鍼灸治療を受けたこともありませんでした。

大学時代テコンドーサークルで怪我をしたのがきっかけで鍼灸というものを知ったのですが、あの時もし怪我をしていなかったら私は、きっと別の道を進んでいたでしょう。

そして私の鍼灸治療を受けたことをきっかけとして鍼灸師を目指すことになったあの方もまた別の人生を歩むことになっていたのかも知れません。

日本で鍼灸治療を受けたことがある人って決して多くはありませんが、きっと鍼灸治療を受けてみると今までなかった感動が押し寄せるかも知れません。その日がいつになるかわかりませんが、このタイミングなのかもしれません。