梅雨の食中毒予防で忘れがちな6つの大事な習慣

- update更新日 : 2021年06月17日
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さっそくですが、当院の患者様の中に最近「少し古い肉を食べただけで食あたりをおこし、ものすごく大変だった」という方がいます。「あんな思いするなら、最初からもっと気を付けていればよかった(悲)」とのことです。(今回の投稿の許可は得ての掲載です)

そんなこともあったので、今回は食中毒の「恐ろしさ」を紹介しつつ、未然に防ぐ方法を紹介します。

この梅雨のじめじめしたシーズンを健康に乗り切るためにどの方にとってもとても大切なことですのでどうぞお役立てください。

食中毒にかかってしまったらどうする?

という疑問にもお答したいのですが、万が一のこともあるので、その場合は病院の受診をお勧めします。

今回はあくまで未然に防ぐ方法に焦点を当てています。

食中毒は思っているより怖い

ではまず、食中毒がどれくらい「恐ろしい」のか簡単に述べましょう。

  • 最悪死にます。

(例 o-157 みなさんもよくご存知かと思われます)

  • 神経が侵され、一部~数部分体がまともに動かせなくことがあります。

(例 ギランバレー症候群)

そのほかには。

  • 高熱 嘔吐 下痢 だるさ 腹痛等に苦しむ
  • 高熱 最高39.8度
  • 下痢 一週間以上
  • 強いだるさ 5日程
  • 腹痛 二週間程

食あたりなら誰しもなったことはあると思いますが、こちら例はなかなかに強烈ですね。

みなさんは上記のようになりたいですか?

もちろんなりたくないですよね、ではどうしたら良いでしょうか。

食中毒の基本的な予防法の考え方お腹の調子を良くし、便秘にならないようにする

  • 肉類 魚類はしっかり火を通す
  • 野菜も火を通す、生で食べるなら新鮮なもの以外食べない
  • 刺身も新鮮なもの以外食べない
  • 作り置きしたものは避ける
  • 生ものと火を通したものをとる箸は分ける
  • 調理器具を良く洗う、「盲点はスポンジ」

それぞれ解説していきます。

細菌は汚い環境が大好き

食中毒の原因になる細菌等は口から入り胃そして腸へと移動していきますが、「腸内で細菌が一番繁殖しやすい」のです。

この時、最悪なケースは「便秘気味」な場合です。

細菌は「汚い環境が大好き」ですからより繁殖します。

みなさんが思っている以上にお腹は多機能で、良くも悪くも体全体に影響を及ぼすと考えています。

例えば最近の研究では腸内環境がメンタルに強い影響を与えると言うことが分かってきたそうです。

便秘になっている状況自体が体にどこか滞りを生んでいると考えられますので生活習慣をまずは見直してみましょう。

しっかり熱を通す

次に「肉や魚はよく火を(熱を)通す」ですが、これはみなさんもやっている方は多いと思います。

しかしここに盲点があります。

答えは単純 。

予想以上に火が通ってない!

外からみると通ってるけど中はまだ生っぽい。最初に紹介した方も、「自分的にはしっかり火を通したつもりだった」ようです。

もしかしたら、もっと加熱していたらもう少し軽症だったかもしれません。

新鮮なものをできるだけ食べる、これはみなさんもよくわかっていると思われます。

古くなるほど細菌が増えやすくなるからです。

作り置きは細菌を増やす

作り置きした食べ物は避ける、と言いましたが、これも置いてあるうちに菌が増えるからですが、少し別の例えで説明しましょう。

雨が続き(特に梅雨等)、洗濯物の乾きが悪いときありますよね?

そんなとき、あれ?洗ったのになんか変なにおいがする!!という経験ありませんか?それは雑菌が繁殖しているからなんです。

洗濯物でも菌が繁殖するわけですが、洗濯物は食べませんが、食べ物に関しては、作り置きして 菌が増えた物を 口から体の中に入れるわけです。…恐ろしいですね。

箸を使い分ける

焼き肉に多いのですが、「生肉を焼く時に使う箸と食べるときに使う箸が同じ」人が多い気がします。

つまりこれは。

  1. 仮に生肉に悪い菌がついている
  2. 焼くために箸でとる
  3. 箸に菌がつく
  4. 肉をよく焼いて肉の菌はなくなる
  5. でもその菌がついた箸で食べる→結局悪い菌も食べる

となります。これでは肉をしっかり焼いても意味ないですよね?

解決策は焼いた肉は 他の箸を使って食べましょう。

これは焼き肉に限らず、家庭の調理でも起こり得ます。

調理箸と食事用箸は使い分けましょう。もちろん食器も。

食器洗い最大の盲点は「スポンジ」

食中毒を防ぐにはやはり調理器具。

食器などをよく洗う必要がある それはみなさんもしっているでしょう。

それはいいのですが、スポンジどうしてますか?

スポンジのメンテナンスしてますか?

食器をしっかり洗っても「それを洗うスポンジ」が菌はまみれだとしたらどうでしょう??

  1. 食べた後食器を洗う
  2. スポンジをメンテナンスせず置いておく
  3. 雑菌繁殖→その雑菌まみれのスポンジで食器類を洗う
  4. 食器類に雑菌がつく→その食器類で飲食する→
  5. 体に菌が入る→食中毒

このような流れになる可能性があります。

なので スポンジに気を使うことをお勧めします。

  1. スポンジをよく洗う
  2. スポンジを熱湯につけて菌を殺す
  3. こまめに新しいスポンジに変える

食中毒対策に関する今回のまとめ

  • 食中毒(食あたり)は予想以上に怖い。最悪死ぬか障害者になる可能性がある
  • お腹調子を整えることが大切。便秘は食中毒をより酷くする
  • 新鮮な食べ物を選ぶ
  • 作り置きは菌が増えるから避ける
  • 火は予想以上に通らないことがある。より気をつけて熱をしっかり通す
  • 食器(特に箸)は生もの用と飲食用と使い分ける
  • 食器をしっかり洗ってもスポンジが汚くては意味がない

いかがでしたでしょうか。

鍼灸師として働いていると、梅雨の時期に体調を崩す方は多いです。

胃腸の調子の悪化も目立ちます。ただでさえ胃腸の調子が落ちているところに食中毒はとても危険です。

また現在、ウイルスの影響でストレスがたまり、より体調不良を招きやすい状況にあると思います。どうかみなさまご自愛ください。

少しでも皆様の健康のためになる情報を、鍼灸師としてこれからも発信していきたいと思います。

今回もありがとうございました。